鹿児島地区ポイント取得対象症例検討会

 今回は2症例の発表があり、2症例とも聴覚分野の症例検討となりました。一症例目は「青年期で人工内耳手術を行った先天性難聴の一例」鹿児島市立病院耳鼻咽頭科の上江愛氏の発表でした。鹿児島市の補聴器・人工内耳に関する現状や、人工内耳の有用性の話が聞けました。二例目は「両側人工内耳装用例の検討-本邦における人工内耳適応基準と評価法について-」鹿児島市立病院耳鼻咽頭科の松田悠佑氏の発表でした。現段階では術前・術後の評価に関する指針がなく、評価法をそれぞれで選択して実施している現状を把握することができました。
 今回の参加者は、鹿児島地区19名、北薩地区1名、大隅地区1名、県外2名、学生1名の合計24名の参加がありました。鹿児島県は聴覚に対する遅れがあると聞く機会が多く、臨床・地域では聴覚に関する相談も多々聞かれているのが現状です。聴覚分野の臨床・勉強する機会が少ない中で、聴覚分野で活躍するSTの話・意見が聞け情報交換ができた有意義な勉強会となりました。
 今回は鹿児島地区では初めて当日参加を可能とした勉強会となり、いつもより勉強会への参加者が若干ではあるものの多くなりました。今後も当日受付を可能とし、土曜日開催、金曜日開催と会員の方が参加しやすい勉強会を計画していきます。
 地区の勉強会では、他施設のSTがどの様なリハを行っているのか、どの様な情報を持っているのか、意見・情報交換の出来る場でもあります。また、発表者がどの様な事を考えているのか、質問者がどの様な視点なのか。どの様に発表するのか、どの様な質問をするのかなど、聴講するのみでも勉強になる事が多い場です。お忙しい中、演者の方、参加者の皆様、ご準備や勉強会に参加頂きありがとうございました。次回勉強会開催が決まりましたら、ご連絡をさせていただきます。また、今回参加できなかった会員の皆様、次回のご参加を心よりお待ちしています。

地域局:鹿児島地区担当理事  當房 裕幸(ひまわり病院)