令和6年2月9日 ポイント取得対象症例研究発表会(北薩・鹿児島地区合同)

令和6年2月9日(金)に北薩・鹿児島地区合同のポイント取得対象症例研究発表会を開催いたしました。

県外、他地区からも多数ご参加いただき、参加者45名という規模で開催することができました。意見交換も活発に行われ、予定していた時間を30分ほど超過するほどでした。参加された皆様のご協力もあり、とても有意義な時間を私含めできたのではないかと思います。

今回の発表者は、1)野間菜月さん(医療法人クオラ クオラリハビリテーション病院)、2)宮路涼慎さん(医療法人博悠会 博悠会温泉病院)、3)髙ぴあのさん(社会医療法人義順顕彰会 種子島医療センター)でした。

発表された症例は「視床出血後に軽度の失語症と注意機能の低下を認め、円滑なコミュニケーションが行えなかった症例-不安の訴えが多く心理的にフォローしながら、在宅復帰を目指した1例-」「ソフト食→粗刻み食へ移行可能となった進行性球麻痺疑い患者の一例」「小脳出血により失調性Dysarthriaを呈した症例〜ペーシングボード・フレージング法を使用し明瞭度向上を目指す〜」というように、言語聴覚士が携わる主な疾患を網羅する内容でした。

第一部では、失語症、注意障害、記憶障害といった高次脳機能障害がコミュニケーションに及ぼす影響、それに伴う二次的な心理的問題に対する対応や環境調整の方略について考えるよい機会となりました。

第二部では、進行性難病ながら大きく嚥下機能が改善した大変興味深い症例でした。進行性難病という特性上、先のことを見据えての食形態の選定や多職種との情報共有、運動負荷量のことについてなど活発に意見交換が行われ有意義な時間となりました。

第三部では、発話速度調整法を丁寧に症例に合わせたペースで行っていくことの大切さについて学ばせていただきました。また、小脳性認知情動症候群についての意見交換もでき、小脳病変における高次脳機能障害に対する視点も共有できたのではないかと思います。

お忙しい中、演者の方、参加者の皆様、ご参加頂きありがとうございました。また、今回参加できなかった会員の皆様、次回のご参加を心よりお待ちしております。