2018年10月28日 症例検討会(奄美大島)開催しました。

10月28日(日)に奄美大島で初の症例検討会を開催しました(会場:名瀬徳州会病院)。参加者は8名でした。瀬戸内徳州会病院 吉森 健さんが「頭部外傷により嚥下障害を呈した精神発達遅滞症例との関わり」について発表されました。急性期における全身状態のリスク管理に留意し、口腔ケアについて病棟との苦慮した点や嚥下機能評価としてMASA(The Mann Assessment of Swallowing Ability)を用いて嚥下の重症度や誤嚥のリスクを数値化することで誤嚥性肺炎の再燃なく、3食自力摂取まで改善する事ができました。全身状態の軽快後もコミュニケーション面に支援が必要と考え、神経心理検査を用いて、日常生活と機能面の乖離に苦慮されたとの事でしたが、参加者から活発なご意見やアドバイスも多く見られ、今後の課題も含め、実りのある症例検討会となりました。
吉森さんは今年度、瀬戸内徳州会病院に入職し、これまでSTがいなかった環境の中で看護師や管理栄養士などの多職種と連携を図り、とても苦労されたと思います。今回の症例検討会では他施設からの先輩STからアドバイスを頂きたいと目的を持って発表されました。2年目STの向上心に感動しました。今後のご活躍をとても楽しみにしております。
今後も鹿児島市地区では症例検討会を企画しております。症例を通して「現在の評価・訓練で苦慮している」、「他施設のSTにも知ってもらいたい」など、貴重な経験や知識をまとめる機会になります。ご興味のある方は是非、ご連絡をお待ちしております。そして、多くの参加者による活発なご意見やアドバイスが臨床における情報共有の機会の場となります。より多くのご参加を心よりお待ちしております。今後ともよろしくお願いします。

学術局
樋渡 健太朗